「忍者」よりも「NARUTO」
目の前で日本人のカズヤさんが「忍者の成り立ち」の日本語の文章を英語に翻訳してる。
私「それ、翻訳してどうするんですか?」
カズヤさん「知らない。ナオキさんに英語の翻訳頼まれたんだけど、中身見たらけっこう難しくて」
私「本当に難しそうー。」
キッチンにヨーコさんが入ってくる。
ヨーコさん「わぁー、みんなお勉強中だー。何の勉強?」
カズヤさん「『忍者の成り立ち』の英訳してる」
ヨーコさん「あぁー、あれ、カズヤさんのおじいちゃんって伊賀だっけ、甲賀だっけ?」
カズヤさん「甲賀」
ヨーコさん「あ、そうだったっけ」
そのままお茶持って出て行くヨーコさん。
私「え⁉︎え!…カズヤさんのおじいちゃんって忍者なんですか⁉︎」
カズヤさん「いや、そんなわけないだろ。おじいちゃん世代じゃもう、第二次世界大戦とかの時代だろ」
私「あ、そっか…。でもなんか、大戦中のスパイのコードネームが"Ninja"とか、あるかなって。」
カズヤさん「ないよ。笑」
フランス人くんがリビングに入ってくる。
フランス人くん「みんな、何やってるのー?」
カズヤさん「『忍者の成り立ち』の英訳してる」
フランス人くん「ニンジャ?」
カズヤさん「NARUTOみたいなやつ」
フランス人くん「Oooohhhhh!!!!!NARUTOOooo!!!! IT’s so cooool!!!! Is he here!?」
(すごい興奮してる)
私「いや、ここにはいないけどね」
アメリカ人さんが入ってくる。
アメリカ人さん「何やってるの?」
カズヤさん「『忍者の成り立ち』の英訳してる」
アメリカ人さん「ニンジャ?」
カズヤさん「NARUTOみたいなやつ」
カズヤさん「はい!先生、質問です『兜』ってわかる?英訳すると『helmet』かな」
全員爆笑
私「ヘルメット!全然かっこよくない!笑」
カズヤさん「侍のヘルメット、違和感あるんだよね、でも辞書にはヘルメットって書いてあるし」
アメリカ人さん「でもたしかにhelmet以外のしっくりくるやつないな…」
キッチンにいるサヤさんが声をかけてくる。
サヤさん「けっこうなページ数だけど、それでどれくらいもらうの?」
カズヤさん「わかんないけど…まあ、アイスでも奢ってもらうよ」
サヤさん「え、カズヤさん、やっす」笑
ナオキさんが入ってくる。
私「あ、ナオキさん、これ翻訳したらどれくらいもらえるんですか?」
ナオキさん「5億」
カズヤさん「毎週やらせてください」
ナオキさん「でもカズヤにはアイス」
私「中抜き、きっつ」