1月に読んだ3冊の本を紹介してみる
☆桂 望実『嫌な女』
すごくいい本でした。特に後半にいくにしたがって人生の深みのようなものを感じました。「人生で楽しかった出来事ランキング」を、私も考えながら読みました。一瞬を輝かせることのできる、人に夢を与えることができる魅力的な女性が出てくる小説でした。短期的な幸福と、長期的な幸福を考えるキッカケになりました。
☆ジョージ・オーウェル『動物農場』
とある農園の動物たちが農場主を追い出して理想的な共和国を築こうとするお話です。スペイン内戦や第二次世界大戦を体験したイギリス人のオーウェルが、人間を豚や馬などの動物に見立てることで20世紀前半に台頭した全体主義やスターリン主義への痛烈な批判を寓話的に描いた物語です。ロシア革命を描いた作品であるという見方がありますが、現代日本の政治的問題点も見つけることができる良作です。褒めちぎっていたら、母親も読んでみたいということで、今は母親の手元にあります。
☆ヘルマン・ヘッセ『シッダールタ』
高校の頃、ヘッセの『デミアン』に挑戦して数ページで挫折した経験があるので、読み終わった時にはひとつの達成感がありました。本当に個人的な意見ですが、「簡単なことを、とても難しく捉える」だいぶ捻くれた本だなと思いました。読み終わって早々にBOOKOFFに売りに行きました。
今日書いておきたいのはそれくらいです!